リネンとコットンの話

LINEN & COTTON

自然素材で作るリネンカーテンのこと

リネンとは?

 

リネンとは麻のことを言いますが、じつは麻といっても麻の中には沢山の種類があります。
コロニアルチェックがカーテンや生地小物に使用するリネンは、亜麻科でフラックスと呼ばれる5千年もの栽培の歴史を持つ植物。
フラックスは一年草で暖かな時期に細長い葉を空に向けてまっすぐに伸ばし、頂部でいくつかの花を咲かせます。紫色の可憐で小さな花はとても繊細で、花を咲かせる期間はたいへん短く儚い存在。
清らかな大地から生まれたくさんの水を吸収しながら成長するリネンは、力強い繊維となって我々のもとに届きます。

収穫したフラックスを水を浸して繊維をほぐし 何度も機械で選り分けた後 初めて糸になります。この工程の複雑さが、リネン素材は 織物の中でも高級品とされてきた理由です。

織り上がりは糸の太さ、撚り具合や縦糸と横糸の組み合わせによってやわらかくて薄手の生地から厚みがあり堅くてコシのある生地やシャリ感を感じる生地などじつに様々です。

 

大地から生まれたリネンカーテンの魅力

 

私たちの1日はカーテンを開けるところから始まります。薄暗い中でぼんやりした明るさが窓辺に広がる時間から鳥たちの鳴き声が一斉に始まる。朝陽がしっかりと昇った頃、閉じられたカーテン生地からは縦糸と横糸の織り柄がくっきりと浮かんで模様のように見えてきます。

フラックスの糸は均等でなく凸凹とした変則的な形をしていて、細い部分と太い部分(スラブ)で織りなっています。その不均等な糸で成っているリネン素材だから、光を通すときに独特な織り柄を浮かばせるのです。

 

 

糸の太さや織り方によって異なる表情の豊かさは他の繊維にはなく、リネンだけが持つ大きな特徴です。織りと織りの隙間から光が透けて出来る織り柄は時間とともに色合いを変え、生地をすり抜けていく風にカーテンがなびかせながら優しい舞を繰り広げてくれます。
まるで生きているかのようにそれはとても優雅で、こちらまで豊かな気分に浸ることが出来ます。リネン生地の個性は撚り方や糸の種類によってひとつひとつ異なり、我々人間と同じように無数の魅力を持ち合わせています。

またリネンは空気の浄化をしてくれる素晴らしい素材。フラックスの繊維はストローのような形状をしていて湿気の多い日には、湿気を吐き出してくれる性質があります。リネンの肌触りがさらりとして心地よいのはこれが理由です。お天気によってカーテンの丈が上がったり下がったりするは、そのようにしてリネンがいつも呼吸をしている証です。リネンカーテンは朝の色、昼の色、夜の色と時間によって表情を変え、まるで生き物のように時の経過を教えてくれる存在です。

 

産地によって異なる生地の種類

                   (写真は Lina Marine 8/リナマリン8  ¥7150/m税込)

コロニアルチェックのリネンカーテンは、リトアニア製のオリジナルリネンやベルギー製リベコ社のリネンなどヨーロッパから直輸入のリネン生地から製作します。

リトアニア製のリナシリーズは、オリジナルの製作で色やデザインがとても豊富。どちらかというとさっぱりした中厚地が主体ですっきり見える重すぎない生地がメインとなっています。
中でもユニセックスなストライプシリーズのLina Marine/リナマリンは、発売当初より人気のリネンストライプ。糸の太さや織り方によって生地の質感や厚みが異なり、そこにストライプデザインや色が加わってそれぞれが違う生地に仕上がっています。

密に織られたしっかり目のリネンストライプなら、ナチュラルさに高級感が加わりストライプのスタイリッシュさがプラスされます。それぞれの空間に合わせたストライプがお選びいただけます。

 

                (写真はLina Sheer White / リナ シアーホワイト ¥6050/m)

 

薄めの中厚地で軽やかな無地のリネン生地は、ボリュームをたっぷり加えたカーテンスタイルがお勧めです。華奢な質感であるからこそ繊細で美しいドレープ感を楽しむことが出来ます。

生地質は勿論ですが、カーテンスタイルや丈の長さによっても印象は変わります。写真のように軽やかなギャザーカーテンの場合は床を引きずる長さにすると艶やかさが増しますし、写真のように床よりも若干長めの丈なら爽やかさを感じることが出来ます。

またふんわりとウォッシュ掛かったウォッシュリネンは長め目の丈の2本プリーツスタイルで製作することでナチュラルカントリーな風合いになりますし、柔らかな質感のブラックヘリンボーンのストライプ生地なら床ぴったりの1本プリーツカーテンに仕立てることで大人っぽいアメカジな空間になります。

このように生地とスタイル選びで、ナチュラルからモダンやクラッシックまでを自由自在に選ぶことが出来ます。

 

              (写真はNaturals Mist /ナチュラルズ ミスト ¥10890/m税込)

 

ベルギー製のリベコ社のリネン素材は、マスターオブリネンという称号を持った由緒あるリネン。色合いの美しさは曖昧で優しく日差しをしっかり避けてくれる厚みのある生地も存在します。
ホワイトリネンだけでもその種類はとても豊富。ざっくり織られた透け感のある素材からソファ張りにできるほどしっかりと厚みのある素材まで選ぶことが出来ます。平織や綾織り、ヘリンボーン織りなど見た目の質感がかなり異なっているので、カーテンに仕立てた風合いも様々。一言でホワイトリネンといえども非常に奥が深いのがリネンの面白いところ。

甘くてカジュアルな風合いから、上品でふっくらと高級感溢れるカーテン生地まで。リベコ社のリネンは、お部屋をより上質なナチュラル空間へいざなってくれることでしょう。

 

 

自然素材のお手入れ方法

 

 

コロニアルチェックで取り扱う自然素材は生地の性質上、水洗いによって縮みが生じます。カーテンのお手入れは基本的にドライクリーニングをお勧めしておりますが、ご自宅で水洗いされたい方へお手入れ方法のご紹介です。

‪①30℃以下のぬるま湯か水でバスタブなどたっぷり水量に浸して手洗いしてください。
②洗剤は中性洗剤を使います。(塩素系漂白剤は蛍光剤の含まれないものを使用してください)

③振り洗いしたあとに軽く水気を切って、縦横/全体を整えシワを伸ばして風通しの良い場所で平干ししてください。洗濯機で脱水を長時間かけますと、必要以上に縮みます。脱水に掛ける場合は40秒程度で止め、水分が十分残っている状態で平干ししてください。

※アイロンをかける場合は、乾き切る前にスチームアイロンで仕上げるとシワが伸びやすくなります

長年お使いになられているカーテンは、紫外線や摩擦、汗などで劣化した部分がデリケートになっております。お洗濯により生地が破れてしまう恐れがありますので、お取り扱いには十分お気をつけください。

洗い方や乾かし方にもよりますが、リネンは2~10%、コットンは3~10%程度縮みが生じます。お宅でお洗濯をご希望される場合は縮みを考慮して仕上がり丈を長めに制作することをお勧めいたします。
また、専用のウォッシュマシーンを使って予め生地を充分に縮ませてから制作する湯通し加工という加工もございます。

 

 

pageTop
since1993