#081 軽やかで明るいリネンローマンシェード
品川区のシンプルナチュラルな 空間造りをされているI様邸のご紹介です。
まずはキッチンスペースの窓辺から。小さな腰窓と大きな腰窓、その右側には出入り口のドアが並んだI様邸キッチンは、キッチンと調理台のスペースがゆったり取られてとても明るい空間になっています。その明るさを損なわないようこれらの窓にローマンシェードのスタイルが選ばれました。
すっきりと整頓されたキッチンスペースのローマンシェード内側にはカフェカーテンを取り付けました。腰窓自体に高さと奥行きがあるので、ローマンシェードを枠内側に取り付けたことで窓回りがすっきり見えていますね。
枠内のへ取り付けで気を付けたいところは、生地を最上部に畳上げた際に出来る垂れ下がりです。生地が窓ガラスを覆う部分が光を入りづらくさせるので、窓の大きさや生地の厚み、畳み上がりサイズなどをしっかり選ぶ必要があります。
この窓のローマンシェードにはLina 50のホワイト地にブルーのストライプが入った爽やかな中厚地のリトアニア製リネン生地が選ばれました。Lina 50は中厚地の中でも軽やかな質感でホワイトリネンから通る外光が室内に明るさを保ってくれています。内側のカフェカーテンにはベルギー製リベコ社のNaturals 36 使用されました。透け感が明るい空間を維持するだけではなく、お庭のグリーンを楽しむことが出来ています。Naturaks 36の質感に張りがあり、まあるくふんわりとしたドレープを生んで優しい窓辺を演出しています。ローマンシェードはシャープなイメージを与えるので空間に柔らかさを加えたい場合にお勧めです。
リネン生地でローマンシェードを仕立てる利点は、リネン特有のふっくらした畳上がりの美しさです。コットン生地はきちんと折れて畳まれますが、リネン素材は湾曲した畳上がりがポイント。光に透けたリネンストライプも湾曲して、ひとつのアートが完成しています。
出入り口ドアにはLina 50のフラットなカフェカーテンを仕立てました。ローマンシェードに合わせてフラットに仕立てることで、ローマンシェードと同じ軽やかさを保ちます。カーテンの片側を引き上げて明かりを取り入れられるようループを付けボタンで留める仕様にすることで、シンプルで軽やかな窓辺に温もりが生まれます。
リビングの掃き出し窓にはフロント生地にNaturals Stearing/ステアリングブルーをバック生地にNaturals 23を使用したダブルシェードが選ばれました。
ここでのこだわりはやはり生地の厚みです。厚みのある生地は空間に落ち着きを与えてくれますが光も遮ります。外界からの視線を感じる心配のない窓辺だから、この軽やかな中厚地のダブルシェードが生かされます。外光をほどよく取り入れ拡散しながら、生地の柔らかさでローマンシェードの畳上げに緩やかなアーチを形成してます。
バック生地のNaturals 23は透け感とモダンなストライプが人気のリネン生地です。ストライプが沢山入っていてもお庭が見渡せる素敵な風合いです。窓によって内側から見る背景も変化して見え、窓辺の楽しみ方が増しています。
明るい色合いのパウダールームの間仕切りには軽やかな質感のMuslin Sheer Desert Rose / モスリンシアーデザートローズの2本プリーツカーテンが選ばれました。
モスリンシアーデザートローズはアフリカ出身のDesert Rose(砂漠のバラ)からインスピレーションを受けてデザインされた繊細な刺繍レース生地で、コットンとポリエステルが混合された透け感のある柔らかさのあるモスリン生地です。淡い色合いのタイルとバラ柄刺繍の相性が抜群です。
片開きのカーテンを長いボウタイで掬うように束ねると、束ねられた部分に生地の柔らかな質感を感じられとても美しいですね。
玄関窓の奥行きのある腰窓には、繊細で軽やかなMuslin Half Linen Double Check / モスリンハーフリネンダブルチェックのカフェカーテンを。白地に白いチェック刺繍が、外交に照らされて浮かび上がっています。モスリンハーフリネンダブルチェックはコットンとリネンの混合で生地質が柔らかいので、カーテンにボリュームを多くつけてもうるささを感じさせません。柔らかな生地質がぎゅっとギャザーを寄せた時に、縦にいくつもの折れ線のようなドレープを作り生地を膨らませない形状にしてくれるからです。生地の華奢さが爽やかで可憐な窓辺を作っています。
土の空間にも明るさを感じるI様邸は、どの窓にも太陽の似合うリネン素材が表情豊かに出迎えてくれました。